PGS® グラファイトシート シートを貼るだけで高効率な熱対策!|パナソニックインダストリー


近年、機器やシステムの高性能化にともない、ますます重要度を増す“熱対策”。熱マネジメントは、製品の寿命や安全性を確保する上で重要な要素となっています。各企業の熱対策としては、下記のような事例が挙げられます。
- 機器の高密度化による放熱面積・放熱経路の縮小
- 同一性能部品の小型化による発熱量増加
- 半導体素子の処理速度UP・半導体集積回路の微細化による発熱量増加
こうしたケースに対応する優れた高熱伝導材料として注目されているのが、パナソニックが開発したPGS®グラファイトシートです。
PGS®グラファイトシートとは? 非常に高い熱伝導性
PGS グラファイトシート(PGS=Pyrolytic Graphite Sheet)は、パナソニックが初めて開発した柔軟性を持つ人工黒鉛シート。非常に高い熱伝導率が特徴で、金属の中でも高い熱伝導率を持つ銅の約2〜3倍、またアルミニウムの3〜5倍もの伝導率を持ちます。(下図参照)。
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。
特殊な分子構造の高分子フィルムを高温で熱分解し、単結晶に近い結晶構造を平面方向に高配向させる超高温焼成を行うことによって実現しました。
すでにノートPCのバッテリー冷却用途をはじめ、スマートフォン・携帯電話、タブレット、デスクトップPC、デジタルカメラ、さらには半導体製造装置、光通信、基地局など、多種多様な機器に採用されています。

シートを貼るだけ かんたん熱対策
PGS グラファイトシートは、シート上で熱を運ぶ機能により
- 【熱拡散/断熱】表面温度を下げたい( LCDディスプレイの色むら低温やけど)
- 【熱輸送】部品の温度を下げたい
- 【熱緩和】CPUパフォーマンスをフルに使いたい
といったさまざまな熱対策に活用ができます。使用方法はシートを貼り付けるだけです。

PGS®グラファイトシートの優れた特性
次に、この素材の持つさまざまな特性を見てみましょう。
薄くて軽量・3万回の屈曲に耐久
PGS グラファイトシートは非常に薄く(70μ及び100μm)、重量も銅の約1/10(密度:0.85~1.21g/cm3)と軽量です。ここまで薄いと、加工時の強度が心配ですが、屈曲性試験では3万回の折り曲げに耐えられるしなやかさが実証されています。
銅や天然黒鉛に比較し、曲面や角部といった狭小・複雑な形状の加工が容易になり、設計の自由度が非常に高くなります(正方形のシートで折り鶴を作ることも可能です!)。
熱と電磁波の問題を同時解決
遮蔽性(電磁波シールド機能)があり、放熱と同時に電磁波の問題を軽減することが可能です(下図参照)。

経年劣化がなく環境負荷が低い素材
高純度炭素で高い化学的安定性を持ち、経年劣化がありません。またRoHS指令対応製品であり、環境への負荷が極めて低い素材です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。シートを貼るだけで熱対策!
パナソニックのPGS グラファイトシートは、熱の課題解決でお困りの方にとって新たな熱ソリューションとしてご活用いただける熱対策素材です。
ご興味のある方、ご質問のある方は、お気軽に高木商会にお問い合わせください。
※掲載した図表はパナソニック株式会社のカタログなどを参考に作成しています。
※PGS グラファイトシートは、パナソニック株式会社の登録商標です。
関連リンク

