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今さら聞けない無線機能の基本

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無線機能とは?

昨今では家電などで使用される機会が増えてきた無線機能ですが、製造業の現場でもロボットや荷物の自動搬送などの用途で、無線端末を目にする機会が増えました。今回は、無線機能の基本について解説させていただきます。

周波数帯について

産業・科学・医学の分野で多く用いられることから、これらの頭文字をとって「ISMバンド」(Industry, Science, Medical Band)とも呼ばれる周波数帯の一つ、2.4GHz帯に今回は着目します。

日本では2.4GHz近辺の電波周波数帯は、送信出力が10mW以下であれば、免許不要で利用を許可されている領域です。この2.4GHz帯を利用して、無線LANや各種無線技術が実用化されています。

ここで、周波数帯2.4GHzで、標準的に使用される主な無線規格を3つご紹介します。

  1. 無線LAN
  2. Bluetooth
  3. ZigBee

1.無線LANとは?

通信回線を使用してデータのやり取りを行うネットワークをLAN (Local Area Network)と言います。有線と無線の2パターンの構築方法があり、有線はケーブルで接続、無線は電波を使ってLANを構築します。

2.4GHz帯を利用する「無線LAN」は、周波数帯を13のチャンネルに分割してお互いに干渉を避けるようにチャンネルを利用し、データのやり取りを行います。ただし、電子レンジやコードレス電話などの2.4GHzの電磁波を出す家電や、次にご紹介するBluetoothとは電波干渉が起こる可能性があります。

■無線LAN技術を利用した製品紹介ページはこちら

2.Bluetoothとは?

先にご紹介した無線LANが13チャンネルだったのに対して、「Bluetooth」は79のチャンネルに分けた周波数帯をランダムに切り替えながら、無線通信を行います。そして相手機器とペアリングして常時更新しながら、動作します。

通信距離は3つのクラスに分類されます。電波強度最大のClass1でおよそ100mの範囲内で通信が可能です。身近な無線機器であるスマートフォンは、Class2対応のものが多く、通信距離は10m程度です。

Class3対応になると、1m程度の通信距離なので、近距離通信を想定した規格だと言えます。

■Bluetooth技術を利用した製品紹介ページはこちら

3.ZigBeeとは?

ここまでにご紹介した無線LANやBluetoothと比較して、転送速度が緩やかな分、消費電力を最も抑えられる技術が最後にご紹介する「ZigBee」です。「ZigBee」は国際規格IEEE 802.15.4で規定する無線規格で、この規格はセンサーネットワーク用途として優れており、ZigBee以外の技術でも広く使われています。

中継機能がある「ZigBee」は中継の繰り返しにより、素子同士が可能な限り通信して情報を伝達します。先にご紹介した「無線LAN」は、より速く大量のデータ通信に適しています。また、「Bluetooth」は携帯電話を軸にした音声通信が主な目的で、ヘッドセットやスピーカーとの高音質データ通信に適しています。

それらに対して「ZigBee」は、ワイヤレスセンサーネットワーク実現のために策定されました。そのため、速度は遅めですが、多数の端末(最大65,535台)の参加が可能という点が最大の特長です。またネットワークに接続してから、利用可能になるまでの時間が非常に短いことや、信号を出さないときは通信不要なため、無駄な電力消費を抑えることができます。さらに、ZigBeeは通信セキュリティが考慮されており、ノイズにも強いため、ワイヤレスセンサーネットワークに最適だと言えます。

■ZigBee技術を利用した製品紹介ページはこちら

Pro-faceの無線製品紹介

無線LAN技術を利用した製品

「表示器を持ち歩く」発想で開発された「Pro-face Remote HMI」は無線LAN技術を利用した遠隔監視ソフトウェアです。

関連リンク:デジタル社Webサイト「SP5000シリーズ」

モバイル用遠隔監視ソフトウェア(Pro-face Remote HMI)

Pro-face Remote HMI

表示器を持ち歩く!タブレット、スマートフォンで、装置情報を確認。
タブレット・スマートフォンで、表示器の画面を表示し、装置情報を確認できる遠隔監視ソフトウェアです。アプリのインストールで使用開始できるので導入も簡単です。

Bluetooth技術を利用した製品

今年、タンデム操作ができる機種をラインアップに追加した無線ホイストシステム「Harmony eXLhoist」はBluetooth技術を利用しています。

「ホイストシステムを無線で構築」と聞くと、安全面や免許について真っ先に懸念される方が多いかもしれません。特に電気ホイストを使用したクレーンは、免許保有者による運転と、月例や年次点検が義務化しています。また、クレーン作業者は「クレーン運転士免許」を取得し、特定の技術講習の受講が必須となります。

「ただでさえ神経を使うのに、ましてや無線なんて・・・」というご心配は要りません!

無線タイプの「Harmony eXLhoist」は運用に必要な性能証明や技術基準適合証明をシュナイダーエレクトリックが取得しており、設置者や作業者は無線に関する特別な資格や免許を一切必要としません。

関連リンク:デジタル社Webサイト「無線ホイストシステム」

無線ホイストシステム

無線ホイストシステム

今までにない操作性・安全性を追求した新しい形!
無線で操作可能なホイストシステム。無線操作を配慮した抜群の操作性と、各種安全規格に準拠した安全性を両立しています。

ZigBee技術を利用した製品

「ZigBee」の特長を活かして開発されたのが、バリエーション豊富な「無線スイッチ」シリーズです。

Pro-faceが取り扱う「無線スイッチ」の送信機は電池を使用せず、押す力で発電し送信します。これは「ZigBee」の消費電力が小さいからこそ実現できる仕組みです。

関連リンク:デジタル社Webサイト「無線スイッチ」

ワイヤレスバッテリーレススイッチ

『呼出』『開閉』『検出』現場に進化を。離れた場所からの操作や、レイアウト変更が多い場所で、様々な用途で活躍する無線スイッチ。Pro-faceでは、送信機に押ボタンスイッチ、ロープスイッチ、リミットスイッチといった幅広いラインアップをご用意し、現場に進化をもたらします。

ワイヤレスバッテリーレススイッチ

電波干渉について

例えば、「Harmony eXLhoist」のBluetoothと「Pro-face Remote HMI」の無線LANを同じ電波範囲で使用する場合、干渉の可能性はあります。その影響は「Pro-face Remote HMI」側に出て、「Harmony eXLhoist」にはほぼ影響ありません。そして、「無線スイッチ」のZigBeeと「Pro-face Remote HMI」を使用する場合も「Pro-face Remote HMI」側に影響が出ます。これは無線LANの通信の仕組みが大きく影響していますが、無線LAN側にIEEE 802.11a/n対応機器を採用することで、電波干渉はなくなり、複数の無線規格を混在させても、安心してご使用いただけます。

まとめ

ここまでご紹介してきたように、無線機能は環境や用途に応じた規格で私たちの身近で使用されています。昨今の製造業では、IoT化への取り組みが活発になり、機器と通信して大小さまざまなデータを取り扱う機会が増えています。そんな中、今回ご紹介させていただいた製品は、現場改善のツールとして利用価値が高いと考えます。 Pro-faceでは最適な規格の無線製品をご用意しておりますので、ぜひ一度高木商会へご相談ください。

※株式会社デジタルよりご寄稿いただいた原稿をもとに、高木商会が一部編集をいたしました。

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