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産業システム統合プラットフォーム HARTING IIC MICA(ミカ)

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HARTING IIC MICA(ミカ)

産業システムの統合(Industrie 4.0)を最大限に活用するには、ハードウェア、ソフトウェア、システム設計において新しいソリューションを見つける必要があります。

重要なのは、センサーデータ収集やPLCシステムからデータセンターやクラウドとの通信まで、現場で作業を実行するコンパクトで堅牢なソリューションに対するニーズが高まっていることです。これらの技術により、革新的な企業は、よりシンプルでモジュラー化され、コスト効率の高い生産システムを設計することができます。

MICAは、お客様とパートナー様が産業システム統合プロジェクトを最小限のコストで中断することなく迅速に実現することを可能にします。

MICAは、カスタマイズ可能で拡張可能なハードウェアおよびソフトウェアモジュールの完全なツールキットで、APIおよびメソッドを提供しており、HARTING独自の業界最高レベルの産業用仮想化ソフトウェアプラットフォームを使用してお客様独自のハードウェアおよびソフトウェアを統合できます。

HARTING IIC MICA Basic

■HARTING IIC MICA Basic

MICA採用例

例えば欧州の機械メーカーでは、長期の生産データ記録用にMICAを使用しています。従来の制御システムで保存できるデータは、3日分にも満たなく、製品を海外に設置した場合など、メンテナンスのためにはデータ量が不十分でした。そのため、大容量SDメモリーを組み込んだMICAをデータ保存のために導入しました。

故障・不具合の際にユーザーがメーカーにデータへのアクセス権を与え、月、年単位のデータをトラブルシューティングに使用可能にしています。通常稼働の場合にもデータを生産性向上のために使用することもできます。

MICAでは射出成形機のツール向けに予知保全のレトロフィットも可能です。ツールをRFIDで認識、射出の際の電流を誘電電流センサーで測定、MICAで結果をまとめ、保存、加工します。バルブや圧力システムなどの問題で電流値が変わった場合、まずはアラームを発信します。これによりツールの交換サイクルを伸ばし、コストを削減します。

また、数か月後にはニューロンネットワークが取得したデータで学習し、ツールの寿命を予知できるようになります。

モジュラーツールキット

MICAは、ハードウェアおよびソフトウェアのモジュールツールキットで構成される産業システム統合プロジェクトの完全なプラットフォームです。

このツールキットを使用して、お客様は独自の製品またはソリューションを開発することができます。

ラズベリーパイ、ビーグルボーン、またはATXベースのミニPCとは異なり、MICAハードウェアは業界標準のプラグコネクタを搭載したコンパクトで産業用環境に対応する密閉型ダイキャストアルミニウム筐体に入っています。

システム全体は、お客様が設計または指定したハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントを追加して、容易に拡張できるように設計されています。

例えば、すべての回路基板は標準のUSBインターフェースを介して通信され、カスタムの回路基板は、お客様自身またはハーティング社、またはサードパーティによって設計および統合できます。

新しいプログラミング言語にとらわれない仮想型産業コンピューティング技術のおかげで、独自のソフトウェアアプリケーションを追加することも簡単で安全です。

これにより、選択したプログラミング言語とIDEを使用して新しいソフトウェアアプリを迅速に開発することができます。

スチール筐体の信頼性とサポート

オープンスタンダードとオープンソースソフトウェアを使用することで、ハードウェアとソフトウェアのソリューションを素早く試作し、開発することができます。

同時に、厳格な品質管理と将来を見据えたデザインにより、ハードウェアとソフトウェアは今後も量産システムで使用できるようになります。

サービスレベル契約、延長保証、長期可用性契約、テクニカルサポート、フィールドサービスが利用可能です。

仮想化産業コンピューティング

LXC(Linuxコンテナ)を使用して軽量の仮想化

■LXC(Linuxコンテナ)を使用して軽量の仮想化

産業システムの統合は、稼働環境の実世界をITの仮想世界と融合させます。MICAは、双方のバックグラウンドの開発者がプロジェクトを迅速かつ確実に実現できるように設計されています。

ハーティングのモジュラー式でオープンなプラットフォームは、Linuxオペレーティングシステム上に構築されています。

独自の仮想インダストリアルコンピューティングレイヤーは、確立された実証済みのLinuxテクノロジーの革新的な組み合わせを提供し、従来の仮想マシンを実行するオーバーヘッドなしにフィールドシステム上のアプリケーションを仮想化できます。

アプリケーションは、必要なすべてのライブラリーとドライバーを提供するコンテナで実行されます。これにより、パッケージの依存関係や非互換性が過去のものとなります。

コンテナ間の通信はIPベースです。Debian Linuxを1つのコンテナに、BusyBoxをベースにしたLinuxを別のコンテナで実行するなど、単一の物理システム上でオペレーティングシステムを混在させることもできます。

ハードウェアテクノロジー

ハードウェアモジュール間のすべての通信は、プロトタイプ作成、アドレス指定、および統合を容易にするためにUSB上で行われます。

筐体には、DC24V電源と複数切り替えIOポートが搭載されています。MICAコンピューティング機器は、PoE(Power over Ethernet)またはDC24Vを介して給電することができます。

耐久性のある電子機器は、業界標準のM12プラグコネクタを備えた、堅牢でコンパクト、密閉されたアルミ筐体にパッケージ化されています。すべてのコンポーネントとエンクロージャーは、一般的な産業および鉄道基準に照らしてテストされ、検証されています。

DINレールブラケット付きの分解モデル

■DINレールブラケット付きの分解モデル

セキュリティ

産業システムの統合は、高いレベルの接続性とネットワーク接続に依存しています。このため、安全な通信と認証が不可欠になります。

HARTINGはこれらのニーズに対応するためにシステム全体のアプローチを採用しています。すべてのボックスには、信頼性と安全性の高い認証用TPM(Trusted Platform Module)チップが装備されており、安全な通信のためのSSLとVPNがサポートされています。

アプリケーションレベルでは、MICAのバーチャルインダストリアルコンピューティング技術は、意図しない相互作用や悪意のあるプログラムによる操作を排除するために各コンテナをサンドボックス化します。

MICAは「産業用ラズベリーパイ」

MICAはLinuxベースのコンピューターを内蔵しており、ラズベリーパイのような使いやすさに加え、産業用に特化した堅牢さを兼ね備えています。

柔軟な設計のMICAを利用することで、新しい技術への取り組みへのハードルを低くし、従業員の間で新しい知識を開発できるようになり、新しいビジネス領域開発の一助となればと思います。

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